ベトナム⑤ 世界遺産の都市フエ
 1月19日 ハイバン峠-グエン朝陵-フォン川クルーズ-グエン朝王宮

 今日はダナンからフエまで、ハイバン峠越えの車での移動。

f0066555_10203226.jpg ダナンを出発してまもなく海に面白いものを見つけ、車を停めてもらい撮影。

 以前テレビでも見たことのある竹を編んだ船。 コールタールで固められて沈まないようになっている。
 実際には夜に灯りをつけ、寄ってくる魚を獲る。
 形が丸いので、「素人では思うように進めない」とガイドさんの説明。


f0066555_10273480.jpg ハイバン峠の頂上(500m)

 越えてきたダナン方面、行き先のフエ方面の両方が見下ろせ、絶景をしばらく楽しむ。
 私たちが通ってきたこの道は、ハノイからホーチミンまで続く国道1号線。
 途中ですれ違った列車はずっと下、海沿いを走る。

f0066555_10375984.jpg ベトナム戦争時代に、米軍がきずいたトーチカ。

 交通の要衝だったので、解放戦線がここを通って攻め込んでくるのを想定したもの。
 実際には、山の中の「ホーチミンルート」が利用され、ここでの戦闘は無かった。



f0066555_1043239.jpg 峠を下りきると、目の前に美しい湖が広がる。

 奥の方に見える橋は、完成したばかりのハイバントンネルの出口。
 全長6.3Kmで、東南アジア最大。 日本のODA援助が利用された。
 峠越えだと45分、トンネルだと10分に短縮。

 トンネル火災防止のため、ガソリン・プロパンガス等を運ぶ車は通行できない。
 それと私たちのように展望を楽しみたい観光客も。



 グエン王朝の陵墓に向うため、バイパスにそれる。 一旦はきれいに舗装された広い道路なんだが、傷んでとんでもないガタガタ道になっている。
 通行する車は道路の穴を避けるため、蛇行運転。

f0066555_1055391.jpg グエン王朝の最後から2番目、12代カイディン帝の陵。

 フランスの植民地時代の王なので統治の実権が無く、苦しむ国民に重い税金を課して贅沢の限りを尽くした。
 現在の国民からは尊敬されていない王。 その立派過ぎるお墓。

f0066555_1131141.jpg この王はお墓を自分で設計した。
 建物内部の壁の装飾。
 陶器の破片を使い、色落ちしないように工夫している。

 植物の茎のこげ茶色は、輸入した日本のビール瓶。
 屋外の龍の目玉も、フランス製のワインの瓶を使っている。

 建物の中には、フランスから贈られた高価な品がいっぱい。 「もっと多くのものをフランスは取っていった」と、ガイドさん。



f0066555_11115950.jpg 第4代トゥドゥック帝の陵。

 この王の時代にフランスと戦い破れ、植民地となった。
 多くの土地を奪われ、愚かな兄弟たちとの仲も悪く、小さい頃の病が元で子供にも恵まれず、淋しい王様だったそうで、ここは王の別荘。
 王宮よりここにいることが多かった。 その別荘を陵にした。

f0066555_1122975.jpg そうは言っても、中はこんなに広い。

 ここを作るのに、国民はさぞ苦しんだことだろう。
 でも、そのおかげで現在世界遺産になり、観光資源になっているのだからとも思う。


 昼食後フエ市内に入り、フォン川クルーズ。 船が着いた先が、ティエンムー寺。

f0066555_1129357.jpg グエン王朝以前の王朝はハノイにあり、祖先に当るグエン爺さんはその役人だった。
 フエで、力を蓄え外国から武器を買い、元の王朝を倒した。

 その頃この地に住む一人の老婆が、「この地に新しくベトナムの王になる人が来る」との神のお告げを受けたという。
 グエン爺さんは「それが私だ」と言い、老婆を祭る寺を建てた。


f0066555_11385546.jpg そんな為政者に都合のいい話より、この寺にはベトナム戦争時代に日本でも報道された別の話がある。

 この寺の住職が、展示されている車でサイゴンまで出かけ、アメリカへの抗議の焼身自殺をした。 車の後ろに貼られた写真は、その瞬間を撮影したもの。



 そこから再び車で、グエン朝の王宮に移動。

f0066555_11463949.jpg 王宮の周りは日本のように、外堀・内堀に囲まれている。

 中国と同様、南に面した午門が正面。 この上に王が立ち、国民にお言葉を発する。

 中央の入口は王だけのもの。 左右の2つは大臣など高位の人々。
 兵や象などはさらに外側、横に付けられた入口を通る。


f0066555_11544935.jpg その午門の上に立ち、王宮の内部を見下ろす。

 フエは、ベトナム戦争の激戦地。 王宮の大部分が破壊され、現在復旧中。

 それでも、残された豪華の建物の中には劇場などがあり、無形世界遺産に登録されたベトナムの雅楽が、毎年ここで上演される。

 王宮の中にあふれる漢字に、ここはベトナムなのか、中国なのかとの錯覚も。


f0066555_1272820.jpg フエでの観光を終え、ガイドさんの行為でフォン川クルーズで見かけたスーパーマーケットに案内してもらう。

 すでにお土産は十分買っているけれど、息子から頼まれたベトナムコーヒーなどを。

 ベトナムの通貨は4,000円相当しか持っていないので、足りなくなることを心配しどおし。
 ガイドさんからは「物価が安いから大丈夫」と、笑われる。
 確かにコーヒーを始め、お菓子など目に付いたものをずいぶん買ったと思うのに、日本円にして800円ほど。 0の数の多さに惑わされる。

 ベトナムでの、また新しい経験をし満足。


 これでいよいよ、フエからホーチミンへの飛行機に乗るのみ。 …と?

f0066555_12182843.jpg 妻が運転手さんに車を停めてもらい、ベトナムの女子高生の姿を撮影。

 ベトナムの女性といえば、アオザイと特徴的な三角の笠(ノンラ)姿。
 が、若い女性がバイクに乗るようになり、ヘルメットにジーパン姿に。 物売りの年配の女性くらいしか、ノンラ姿を見かけない。
 アオザイは商店の店員さんの制服として、よく見かけるが。

 女子高生のアオザイ姿を「かわいい」と思ったのは、私ばかりでなく妻もだった。
[PR]
by t_ichib | 2009-01-25 12:37 | 今日もまた旅の空
<< ベトナム⑥ ベトナム戦争は遠く ベトナム④ 2つの世界遺産 >>