うだつの上がる町並み
 妻の旅行中、出かけるのは近場ばかり。 雨に閉じ込められて、外の空気を吸わなかった日まである。 それでは悔しいので久しぶりに晴れた今日、カメラを持って出かけることにした。

 といっても、遠出ではない。 同じ岐阜県の美濃市、我が家から高速を使わずに1時間半の距離。


f0066555_19494137.jpg 美濃は「卯建(うだつ)の上がる町並み」として有名。 (少なくとも岐阜県では)

 町並みは広い通りが2本、その間に4本の横丁が通り、漢字の「目」の字のようになっている。
 以前に四国に出かけた時、やはりうだつの上がる町並みを見たが、それに比べても高々と上がるうだつが見事。 (身びいき)

 ここには、こうしたうだつの上がる家が19戸も残されている。



f0066555_2075666.jpg 最後に行った長良川河畔にある川湊灯台の写真を先に紹介。
 この灯台は、我が家からも近い大垣の灯台と同じ形式の作り。

 江戸時代から明治にかけ、この湊は木材や和紙の流通で繁栄した。

 灯台は長良川より1段高いところにあり、町並みはさらに2、3段高い丘の上にある。 洪水からは守られているが、火災が起こったときの消火が難しい。
 それで、類焼を免れるためうだつが設けられ、さらにそれが華美なものになっていった。




f0066555_20334832.jpg 町並みの中にある資料館「旧今井家住宅

 江戸時代末期には庄屋を務めたという和紙問屋で、もちろんうだつが上がっている。

 間口もなかなかだが、奥行きはその3~4倍もあり、奥の方の半分は土蔵が並ぶ。

 中庭に面した奥座敷は8畳ほどだが、続き部屋・仏間・中座敷・帳場などで100畳くらいになるのだろうか?



f0066555_20512191.jpg 2階は納戸・使用人部屋などで30畳あまり。

 屋根の傾斜がそのまま天井の傾斜になっており、窓側では頭がつかえそう。

 1階の豪華な床の間などの造りより、使用人部屋の広さに和紙問屋の繁栄がうかがわれる。



f0066555_210740.jpg 暑い日だったので、中庭に設けられら水琴窟の音色に、しばし涼を味わう。

 涼やかないい音色だが、意外に音が小さく縁側からでは聞き取れない。
 玄関近くで流されている「紹介ビデオ」の音が邪魔をしているのか?

 静かな夜更けであれば、奥座敷から音色を楽しめた?



 通りを歩いていて、ごく些細なことで町の人に質問をしたら、わざわざ奥のほうにいたご主人を呼んでくれた。
 恐縮するやら、暖かい親切さに感激するやら。
 しかも、その質問よりももっと興味深いお話を聞けた。

f0066555_2192645.jpg 鈴木忍家の「引上げ大戸」

 ほとんどの家が普通の引き戸に改造されてしまい、残っているのはこの家だけと言う。

 部分だけを写したので分かりにくいが、夜間防犯のため大戸を下ろした。
 下のほうに少しだけ開いたくぐり戸。
 その上ののぞき窓のように見える小さな穴、夜間外出した家人が手を差し入れて、くぐり戸の鍵を開ける。 外出から帰れば、小窓も鍵をかける。

 私に説明するために、わざわざ吊り上げてある大戸を下ろしていただいた。 その感謝のため、少し長めの説明を。



f0066555_2131966.jpg 他にはない丸みを帯びた屋根とうだつ。

 「面白いな」とたまたま撮ったものが、国の重要文化財「小坂家住宅

 江戸時代から続く造り酒屋で、現在も居住されている。




f0066555_2139362.jpg 美濃市は毎年10月に開催される「あかりの町並み」のイベントでも有名。

 「美濃和紙あかりアート館」に展示されているイベントの写真と、その時に町に並べられた「あかりアート」

 暑い今より、少し寒くなった10、11月にこの暖かそうな明かりを見たら、「ちょっといいかな」と。


f0066555_21493536.jpg どの作品も暖かさを感じたり、幻想的だったりして…

 美濃和紙をいろんなアイデアで、うまく使っている。

 町並みと美濃和紙のPRも。



 このブログをアップしているちょうど今頃、時差が8時間ほどあるのでドイツのレーゲンスブルグでは、妻が最後の市内観光をしている頃だろうか?
 2週間あまりもいないと、寂しいとか不便と言うのではなく、歯が抜けたような感じで…

 その妻が帰ってくるのが、ちょうど七夕。

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by t_ichib | 2010-07-05 21:00 | 今日もまた留守にしています
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