雪の大谷
 もう3年越し位の念願だった「雪の立山・黒部アルペンルート」に、ようやくでかけることができた。
 なんと言っても、あの魅惑的なポスターには心が惹きつけられる。 人の背丈の10倍もある高い雪の壁、その前を通り抜けるバスと散策を楽しむ観光客たち…。

 3、4年前に一度、そのバスツアーを申し込んだことがある。 でも良く聞いてみると、ゴールデンウィーク中はあまり混雑するため、雪の中の散策ができないという。
 「せっかく出かけるのに、あの雪の壁の前を歩けないんじゃあ…」と、延期した。


 今年も4月16日に「立山・黒部アルペンルート全線開通」というニュースを聞き、さっそく宿とケーブルカーなどの乗車予約をした。

 ここには数年前に、宇奈月温泉で1泊し扇沢に通り抜けるバスツアーで来たことがある。 季節は秋で、ナナカマドの紅葉と赤い実がきれいだった。
 その後、例のポスターを目にし「冬もいいな」と。

f0066555_10485259.jpg 高速道路がすいていたこともあって、予定より1時間近くも早く室堂に着く。

 バスセンターから外を見ると、残念ながらみぞれっぽい雪が降り続く。
 天気予報などで知っていたとはいえ、せめて風がもう少し穏やかであれば、もっと楽しめたのになどと思う。


f0066555_11104822.jpg 顔に吹き付けるみぞれが痛く顔を伏せ、雪に足を取られないようにと下ばかりを見て歩く。

 エンジン音を聞きつけた親切な警備の人が、「もうすぐバスが通りますよ」と、シャッターチャンスを教えてくれる。
 壁の高さは、この「雪の大谷」と呼ばれる地点が最も高く、今現在で17mあるという。


f0066555_11235512.jpg ポスター写真のようにとは望むべくもないが、せめて観光客たちと雪の壁の対比も1枚撮ってみた。

 粘り強くタイミングを待てば、1枚に収めることもできただろうが、カメラまで凍えそうな寒さ。
 早々にバスセンターまで戻ってしまう。

 後で撮った写真を見てみると、先ほどの親切な警備の人に撮ってもらった私たちの写真を含めても、たったの19枚しか写っていない。 せっかくの3年越しの念願がかなったというのに。


 その警備員によると、今年は観光客が例年の半分くらいだという。
 「震災の影響で」外国人観光客が来なくなったんだと。 それでもバスセンターでは、中国語?を話している人、目や毛の色の違う人、けっこう見たような気もするけど…。


 こんな所へも震災、特に放射能汚染の影響が出ているのだと驚いてしまう。
 警備員の話だと、例年は特に台湾からの観光客が多かったのだという。 たぶん雪などあまり見ない台湾の人には、私たちよりずっとずっと驚きの世界なんだろうと。


 ついでながら、今度の震災で海外から寄せられた義捐金は、その国の人口で割ると台湾が最も多いのだそうだ。
 義捐金の多寡を言うのは不謹慎だが、日本に対する親近感の表れだとも聞いている。


 早く放射能汚染が収まって、また台湾からの観光客が戻ってきて欲しいと思う。 その時は今日よりは穏やかな日であって欲しいとも。
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by t_ichib | 2011-04-23 22:33 | 今日もまた旅の空
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