北海道旅行③ 礼文島8時間コース走破
 利尻に続いて礼文でも同じ宿に連泊したが、この礼文島のペンションではとても暖かなもてなしを受けた。
 地元で取れた新鮮な食材を1泊目は洋食、2泊目は和食でおいしく出していただけたばかりでなく、歩きたいコースの懇切丁寧な説明に加え、バス停やフェリー乗り場への送迎など。 (宿は小高い所にあり、歩き疲れた後などはありがたい)

 こまめに送迎などに活躍されるご主人のことを奥様に褒め讃えると、ご主人が退職された後の最近のことで、それまでの20年間は奥様一人で切り盛りされていたとか。
 当然改装されているからだろうが、20年も経っているとは思えないほどきれいで、ペンションにありがちな共同風呂でなく、個室ごとにバストイレが付いている。

 また来てみたくなる宿だが、北海道は遠いし…。
 ところが礼文島を代表するもう一つの花、アツモリ草が6月にしか見られないと聞き、「その頃にまた来ようか?」とその気にも。 (どうなることか?)


f0066555_8293871.jpg 利尻とは異なり、礼文は島を1周する道路はなく、香深から北端のスコトン岬まで約1時間をバスで向かう。

 これからの8時間コースを歩き、香深井からのバスに間に合うよう気はあせるが、スコトン岬からのこの眺望も見逃せない。

 今日も空の色はこんな風で、青空は望めそうもない。


f0066555_8424218.jpg スコトン岬からは4時間コースと8時間コースがあり、前半は同じ道をたどる。

 岬の売店のお姉さんに道を確認した。 その最初の目印がこの鳥居、とりあえず迷ってはいないようだ。
 そのお姉さんも最近4時間コースを歩いたそうで、きっちり4時間かかったとか。 若い人でさえそうなら、私たちなどしっかり歩かないと…。


f0066555_925141.jpg 歩き始めてまもなく、「あわびコタン」の近くて群生するナデシコに出会う。

 利尻・礼文で初めてナデシコを見たのだが、このコースではいろんな場所でその群落を見ることができた。
 (連想から、「ナデシコジャパン頑張れ」と思ったものだが、やってくれました。)


f0066555_9101475.jpg ゴロタ岬から鉄府までの起伏に富んだコース。

 そのゴロタ岬では数グループと一緒に小休止。 会話がはずむが、その中で8時間コースに挑むのは私たち2人だけと知る。
 「10時間位かかるそうだよ」という脅しと、「礼文には2度と来ないかも知れないから、是非歩きなさい」という無責任な励ましと。


f0066555_9243756.jpg ミヤマオダマキ

 昨日見たものとかなり色合いが違うが、別の種類なのか?
 左側に実をつけているが、想像とはずいぶん違う形なので、撮って見た。

 見晴らしと花々とで疲れを忘れさせてくれるが、その鑑賞に時間を取られると、8時間が10時間になってしまう。


 鉄府・西上泊などは海岸線、その間はゴロタ岬など尾根道という無茶苦茶登り下りのあるコース。
 その西上泊から、いよいよ4時間コースとは分かれる。

 しばらく行くと、林の中に入る。 道の両側は熊笹が迫る変化に乏しい単調な道が続く。 少し前は霧だったものが、霧雨に変わる。
 林に入るまでは車の巾だった道が、人が歩けるだけの細い道になる。 歩くたびに両側の草で靴が濡れ、靴下まで湿ってくるのが分かる。


f0066555_9445445.jpg ようやく林を抜け、晴れていれば右側に海が見渡せる道に出る。

 林道コースほどの大群落ではないが、ここにも点々とウスユキ草が咲いている。
 花びらが濡れている以上に、道はぬかるみ。
 そのせいでコースの距離よりも時間がかかってしまう。


 その後ようやく、宿で教わったとおりのガレ場に出る。 急な斜面をロープを頼りに降る。
 さすがに余裕がなく、しかも両手を開けるためカメラをリュックにしまったため、この間の写真はない。


f0066555_10202435.jpg ハマベンケイソウ

 斜面を下りホット一息ついた所では、再びナデシコの群落やそのほかの花々に迎えられる。

 再びカメラを取り出し、その花を撮りながら小休止。


f0066555_10263319.jpg その後は海岸線の岩場をウエンナイを目指し進む。

 宿の奥さんに聞いてきたとおり、道らしき道がある訳ではない。
 岩にペンキで書かれた矢印だけが、コースから外れていないことを示している。
 岩から岩へとよじ登ったり飛び移ったり、30分ほど悪戦苦闘してウエンナイへ。


f0066555_1033639.jpg ウエンナイで出迎えてくれたシナゲシ

 利尻の植物園で見かけた名札に、ヒナゲシでなくシナゲシとあった花だと思う。

 海岸線に降りた頃から雨は上がっており、花びらも濡れていない。


 ここの休憩小屋のおばさんが、9時にスコトン岬を出発しここまで6時間かかったという私たちの話に、「立派に標準的、バスにも間に合う」と励ましてくれる。

 しかも、「少し前を2人通ったよ」とも。 ここまで前にも後にもまったく人影を見なかった。
 それに勇気付けられ、バスに間に合うよう出発。

 ウエンナイは海岸線なので、そこから尾根を越えるきつい山道が待つ。 登り終えホッと一息なのだが、実は降りの方がもっと問題。
 下り道は壁土をこねたような、それまでにないぬかるみの道。

 それでもようやく先行する若いアベックの姿を捕え、バスにもゆうゆう間に合った。
 バスに乗ってびっくりしたことに、朝一緒に出発した4時間コースの数人と、再び一緒になった。
 植物園に寄ったりしたこともあるが、バスの本数が少なく、結果として同じバスになった。

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 その日の夕食時30人ほどの泊り客に、宿のご主人から「見事8時間コースを歩かれました」と紹介され、拍手を受けた後、上の写真のような記念品をいただいた。

 No12、13とあるのは、今年に入って宿泊客で8時間コースを歩いた人の数だそうだ。
 ただ歩いただけだが、そう聞くとやはりうれしい。 「来年アツモリ草の頃にまた来よう」とも。
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by t_ichib | 2011-07-11 21:23 | 今日もまた旅の空
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