クロアチア旅行② ポストイナ鍾乳洞
 まず最初にタイトルに誤りがある。 実はポストイナ鍾乳洞は旧ユーゴスラビア内とは言え、隣国スロベニアにある。
 今回の旅は5つに分かれた旧ユーゴスラビアのうち、セビリアを除くクロアチア・スロベニア・ボスニア=ヘルツェゴビナ・モンテネグロの4カ国を巡る。

 スロベニアに立ち寄ることは、旅行の資料でかすかに記憶していたが、後の2カ国は添乗員に日程の説明を受けるまで気づかなかったうかつさ。


 ナチスドイツの時代には、ナチスに協力的だったクロアチアが支配勢力で、セルビア人を迫害した。 旧ユーゴでは変わって支配勢力となったセルビアがクロアチア人を迫害した。

 そうした民族間の反目、宗教的にもセルビア正教とカトリックという違いも、チトー大統領のカリスマ性でなんとか一つにまとまっていた。
 チトーが亡くなると、独立の機運が一気に盛り上がり、スロベニアでは1991年に独立宣言し、わずか10日間で戦闘を終わらせ独立を果たした。

 続いて独立を宣言したクロアチア・ボスニア=ヘルツェゴビナでは、セルビア人住民を守るためと旧ユーゴ軍が介入して、泥沼化したことは記憶に新しい。
 国連の仲介で停戦に合意し、独立を果たしたのは1995年のこと。



 さて、ザグレブを出発したバスは2時間半ほどでポストイナに着く。
 その途中で、国境を通過する。 陸路で国境を通過するのは、モンブランに行くためスイスからフランスに入って以来、2度目。

 今回何度か国境を通過したが、ここが一番厳しかった。 乗客一人一人がバスを降り入国審査を受ける。
 他では、パスポートをまとめて提出するだけ、あるいは添乗員一人だけパスポート提出するだけだったり。
 もっとも手軽だったのは、運転手の「日本からの観光客」との一声で通過できた国境もあった。


f0066555_21295251.jpg ポストイナ鍾乳洞

 この地方は、日本の秋吉台と同じカルスト台地が、もっと大規模に広がり、鍾乳洞がいくつもいくつもある。

 その中には、世界遺産に登録されているシュコツィアン鍾乳洞がある。


f0066555_21432235.jpg スリルあふれるトロッコ列車

 ポストイナは20Kmも洞窟が続き、トロッコ電車で一気に洞窟内にはいり、2キロ弱を歩いて鍾乳洞を見学する。

 トロッコを通すためにトンネルを空けるなどしているため、世界遺産には登録されないが、たくさんの人が手軽に自然の驚異を目にすることができる。



f0066555_21503294.jpg 本当は禁止されている場所で撮った鍾乳石の写真

 近年この鍾乳洞を訪れる観光客の数は、年間5~60万。 撮影のため渋滞が起こらないようにだろうか、トロッコに乗っている間と最後のコンサートホールと呼ばれる広い空間を除き、撮影が禁止されている。


f0066555_21561094.jpg 鍾乳洞のシンボル、「ブリリアント」

 白く輝いているのがブリリアント。

 肉眼ではきれいに見えても、(内緒なので)ストロボをたかないため、手ブレやお化けみたいな写真ばかり。

 1cm伸びるのに100年かかるという鍾乳石。 誰かが「ボク赤ちゃん、歳は3000歳」などと、冗談を飛ばす。

 下から伸びる石筍と上からの鍾乳石がつながったのは、何万年もの恋が実ったカップルというべきか。


f0066555_22261742.jpg ホライモリ

 コンサートホールに出るすぐ手前の水槽で飼育されているホライモリ。 ヒューマンフィッシュ(類人魚)とも言われるが、サンショウウオの仲間。
 洞窟内に棲むため、目は退化してまったく見えない。 (写真は鍾乳洞ホームページからの借り物)


f0066555_22334755.jpg コンサートホールについてからの、合法的な写真

 おおっぴらに撮れるが、あまり面白みはない。

 帰りのトロッコは、来るときとは別路線。
 洞窟内すべて一方通行で、トコロテン式に押し出され出口へと。


 帰りの国境は何の停滞もなく...
 スロベニアはEUに加盟しており、通貨はユーロ。 クロアチアはクーナ(1kn=15円)。
 クロアチアのEU加盟が遅れているのは、領海で対立するスロベニアが引き伸ばしをしているためとも言われる。

 入国審査の厳しさは、そうした対立があるため?


 その後はザグレブを通り過ぎ、プリトヴィッツェまで。 走行距離は最大の200Km超え。
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by t_ichib | 2012-05-11 20:13 | 今日もまた旅の空
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