昨夜は雨が降った。
出かける時分になっても少し雨模様で、傘を持って出ようかと迷うくらい。 雨には降られずにすんだが、利尻富士は裾の方がようやく見えるくらいで。 キジムシロ 昨日、地元の消防士さんに連れて行ってもらった知床側から、元地灯台・桃岩展望台を目指して歩き出す。 その消防士さんによれば、「逆コースの方がラクだよ」と。 昨日の私たちはよほど疲れ、頼りなく見えたのだろうか? たしかに桃岩側から歩き出す人の方が多く、昨日のその時間には団体客を待ち受ける観光バスが、何台も知床で停車していた。 ノビネチドリ この花は昨日も何度も見かけ、レブンアツモリの群生地では、観光客に「その赤い方はハクサンチドリ、白い方がノビネチドリ」と説明しているのを横で聞いており、(花の名は)予習済み。 レブンキンバイソウ 元地灯台へ向かう道に並んで建つ電柱の「28番目の所を左に入ると、『秘密の花園』がある」と、宿で事前のレクチャーを受けた所へ入る。 たしかに最初の入り口付近がクマザサに覆われているため、ここに入ってくる人は少ない。 レブンコザクラ 昨日歩いたコースでは見かけなかった花。 (高山植物園は別として) 同じ礼文島とは言え、スコトン岬と桃岩コースでは、少し咲く花に違いがあるようだ。 カラフトハナシノブ 遠めに見た時には青い花なので、フウロかオダマキかと思ったが、良く見ると違った。 この花も昨日は見なかった。 花の名は、巡回している自然保護官らしき人などに、遠慮なく訊ねる。 元地灯台 灯台から眼下に見下ろせる元地の集落は、海沿いにいける道はなくトンネルが通る。 歩き始めた頃は朝早くだったので、すれ違う人も少なかったが、このあたりからは多くなる。 写真を撮りながらトロトロ歩くので、どんどん追い抜かれる。 もっとも、反対側からすれ違う人の方が多いが。 エゾノエンゴサク 元地灯台から桃岩展望台への道は、足元近くにエゾノエンゴサク、レブンコザクラなど。 少し離れた斜面などは、オダマキやフウロ、ハナシノブ、キンバイソウなどが群れをなして咲いており、飽きることがない。 エゾノハクサンイチゲ 一つの茎から3本、4本とすーっと伸びた花の姿が美しい。 白い花びらのように見えるのは、萼(がく)なのだそうだ。 (てっきり花びらだと) さらに行くと、宿で教えられたとおりのクロユリの群生地に出る。 「今年はクロユリが多い」とも聞いたが、4日前の野付半島もそうだったのだろうか? 桃岩展望台から眼下の猫岩 雨こそ降らなかったものの、元地灯台を過ぎたあたりからモヤが立ち込め、特に桃岩展望台では次々に風に流されてくる。 少しでもモヤが切れるのを待ち、やっと猫岩をとったが、それでもこんなモノしか。 そして寒かった。 猫岩展望台を降り、林道コースに入る。 このコースの中ほどに、レブンウスユキソウの群生地があるが、開花の時期ではないので、この先を歩く人の数は、一段と少なくなる。 スズラン 「林道...」とあるように木陰の道に入るので、今までとは違ったスズラン、オオバナノエンレイソウなど花を見かけるようになる。 木陰ばかりではないので、キジムシロ・コザクラ・オダマキなど、おなじみのなった花々も楽しめる。 ゴゼンタチバナ これも木陰に咲く花。 葉が6枚つくまで成長した株にしか、花が咲かないそうだ。 四国以北の高地に成育し、奈良・鳥取・愛媛などでは絶滅あるいは絶滅危惧種になっている。 ツマトリソウ 珍しい7枚の花びらを持つ花。 6日のオオバナノエンレイソウで、「3枚の花びら...」などと書き無知をさらけ出したが、ユリなどは3枚の花びら+3枚のガクをあわせて6枚に見えるそうだ。 宿の奥さんにレクチャーを受けた最後の場所。 ハイジの丘へ向かう。 礼文の滝方面を示す標識の所で、左に折れる。 滝そのものへの道は、今年の大雪で道が崩れ閉ざされている。 滝方面へは道をどんどん下る。 「帰り道が難儀...」と思いつつ。 エゾツツジ エゾツツジの咲くハイジノ丘から先は、しっかり道が閉鎖されていた。 花の名は帰り道にすれ違った若い女性に聞いた。 その女性からは「礼文の滝には、本当にいけませんでした?」と訊ねられた。 「行けない」と答えると、「う~んどうしようかな、その先にきれいな花が咲いているんだけど」と。 どうやら地元ではないにしても、頻繁に礼文島に来ている人みたい。 もしかすると、通行禁止の柵を乗り越えるつもりでは...? 宿に帰り着いたのは、まだ3時を少し回った頃。 少し早いが、ちょっと疲れたし寒いし、「うすゆきの湯」に浸かることに。
by t_ichib
| 2012-06-10 20:36
| 今日もまた旅の空
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