今日は15:25発のフェリーで礼文島に渡る。
泊まった宿から稚内港までは170Kmの距離を残しているが、それでも2、3ヶ所の観光をする余裕がありそう。 国道40号線の山あいの道を走っていると、「中川エコミュージアム」という看板を見つける。 どんな所か良く分からないものの、「ちょっと寄ってみよう」と。 私たちはエコという言葉を、環境破壊や公害を防止する意味で使う。 その意味で考えると...? 本来のエコロジーという言葉には、生態学という意味があり、エコミュージアムとは、各地域で受け継がれてきた自然・文化を展示する博物館らしい。 山村・農村・漁村などで、それぞれ農耕に使われた道具や漁具などを、民俗資料館などとして展示しているのも、エコミュージアム。 中川町では、上の写真のアンモナイトや、この写真の恐竜の化石などが多く発掘されていることもあり、たくさんの量の化石が展示されている。 化石とか生物学とかにはまったくの門外漢だが、ここの展示に添えられた説明は分かりやすく、興味深い。 アンモナイトの化石のでき方の解説は、特に面白かった。 私たちが化石として見ているものが、鉱物が置き換わったりしていて、アンモナイトの遺体そのものではないこともあるのを、初めて知った。 このエコミュージアムは、廃校になった中学校の体育館を展示室に、校舎を研修宿泊室として利用している。 そのことは、ごく一般的に使われている「エコ」にも通じる。 地域の方々や卒業生にとっては、廃校は悲しい事実ではあっただろうが。 まったく偶然に立ち寄ったのだが、入館料200円は「本当に安い」と思いつつ、次のサロベツ原生花園に向かう。。 タテヤマリンドウ サロベツ原生花園には昨年の7月にも来ているが、季節が違うと花の種類はまったく変わる。 昨年はエゾカンゾウの花で、遠くまでまっ黄色に見えた。 ミツガシワ 花は場所によっても違う。 同じ北海道といっても気温が違い、咲く時期が異なっていたりする。 このミツガシワなども、他の地域では見かけなかった。 ワタスゲ 同じ原生花園の中でも、場所によって咲いている花が異なる。 花園の説明表示でも、エンレイソウやタチツボスミレなど林内、ミツガシワなどは外周となっていた。 それだけに園内を回っていて、捜す・発見する楽しみがある。 ツルコケモモ ツルコケモモが咲いているのは、どちらかというと湿地だった。 サロベツ湿原とも呼ばれるように、今まで見てきた他の原生花園よりは、湿地が多いようにも思われる。 イソツツジ 園内を回り終えてから、職員の一人に「カーナビでは、ここが表示されなかった」という話をする。 なんと2、3年前にここに移転したそうだ。 昨年来たのとは同じ場所だが、数年前に来たのとは違う場所だったとは。 (気がつかなかった) 確かに以前はクマザサが今より多く、花園というには荒廃が進んでいたような気もする。 加えて私たち観光客が持ち込む西洋タンポポなどの外来種も、移転の理由だったり...? 島へ渡る直前、思っていたより充実した半日だった。
by t_ichib
| 2012-06-08 21:40
| 今日もまた旅の空
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